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湘蘭の一人息子義清冨尚(1886・明治19~1959・昭和34年)は、細川隼人氏の「立川流の建築」(諏訪史談会発行)には「・・・湘蘭の一人息子冨尚も彫刻に腕を振っている。床置の岩に亀は最も得意とするところであった」と紹介されている。
時代は日清戦争(1894・明治27年)、日露戦争(1904・明治37年)、第一次世界大戦(1914・大正3年)、関東大震災(1923・大正12年)、金融恐慌(1927・昭和2年)、上海事変(1932・昭和7年)、日中戦争(1937・昭和12年)、太平洋戦争(1941・昭和16年)、そして終戦(1945・昭和20年)・・・。
そんな大正、昭和の激動の時代の中で生きた冨尚。
彼の彫刻は、其の拾壱「牛・寝牛」で豪快な寝牛を紹介しましたが、
今回は二組の恵比寿大黒と、一体の大黒を紹介します。
冨尚の恵比寿大黒(ともにH135mm W80mm L80mm) 下面
左側面 右側面 後面
冨尚の恵比寿大黒(ともにH98mm W60mm L58mm) 下面
左側面 右側面 後面
冨尚の大黒(H53mm W48mm L48mm) 下面
左側面 右側面 後面
温和な顔からは、冨尚の人柄がしのばれます。
得意としたのは岩上の亀とのことで、いずれ見る機会もあろうかと思います。
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