|
|
八幡宮にお祀りされている八幡大神(ハチマンオオカミ)とは、第15代天皇の応神天皇のことである。
総本宮は大分県の宇佐市宇佐神宮であって、
八幡大神とその奥さんの比売大神、お母さんの神功皇后を合祀している。
全国の信仰系統別、神社数のランキングは
①八幡信仰 7817社
②伊勢信仰 4425社
③天神信仰 3953社
④稲荷信仰 2970社
⑤熊野信仰 2693社
⑥諏訪信仰 2616社
⑦祇園信仰 2299社
⑧白山信仰 1893社
⑨日吉信仰 1724社
⑩春日信仰 1072社
で、八幡信仰はトップ、諏訪神社は6位だそうです。
八幡の幡は旗の意味で、神が降臨する依り代といわれている。
応神天皇が降誕する時に八つの旗が舞い降りたとされていて、
神功皇后が朝鮮へ出兵して新羅国を攻めた時には対馬で祭壇に八本の旗を祀ったとのこと。
東堀正八幡宮①で紹介した、蟇股(かえるまた)の中の八本の錦旗にもこんな大変な意味があるのです。
さて、写真の軸は、
12代景行天皇から、成務、仲哀、応神、仁徳と5代の天皇に大臣として仕えた武内宿禰(たけうちのすくね)が、応神天皇、すなわち八幡大神を抱いている姿が描かれています。
この軸を描いたのは、立川冨種(啄斎)です。
多才な啄斎は彫刻を手掛けるだけでなく、絵も描いたのです。
落款とサインには、「鵞湖 啄斎写」とあります。
出産を遅らせて朝鮮に遠征した神功天皇や、生まれてくる応神天皇、5代の天皇に仕えた武内宿禰…。啄斎が描いた絵から、当時に思いを巡らせると、神秘性やドラマチックな物語を感じずにはいられません。
|
|