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建物名 旧岡谷市役所庁舎
所在地 岡谷市幸町8-1
竣工年 1936(昭和11)年
延床面積 1545.85㎡(467.6坪)
建築面積 792.15㎡(239.6坪)
鉄筋コンクリート造り2階建
国登録有形文化財
製糸家の尾澤福太郎が岡谷市制施行を記念して寄贈した庁舎。昭和62年まで市役所として使われ、現在は岡谷市消防庁舎として使われている。
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築75年を経過した鉄筋コンクリートの建物が保存され、使用されているのは、県内でも数少ないと思われる。
岡谷市内の本格的な鉄筋コンクリート造の建物は大正14年の岡谷工業高校の校舎、昭和3年の岡谷東高校の校舎と考えられるが、すでに耐用年数を超過したとされ、近年解体されて、すでにない。郡内では、昭和3年に諏訪市の片倉館が建設されている。
この建物は、鉄筋コンクリート造の建設技術が地方に伝えられ、技術的なレベルの向上への努力の中で建設された歴史的な建物である。
大規模な改修は、2階議事堂の天井、煙突の撤去、便所の改修、1階間仕切りの新設程度で、建設時の様子をよく残している。明治の時代に海外から導入された鉄筋コンクリート構造の基本を忠実に守り、重厚にして、簡潔、細部にわたり入念に造形されている。
寄せ棟2段に構えた屋根、破風の装飾、タイル面を水平に押さえる人造石洗い出しのボーダ、窓と外壁タイルの割のバランス、玄関正面の装飾や丸窓、風格のある造形は、製糸全盛の岡谷のシンボルとしてふさわしい建物である。
関連書籍、資料を紹介する。
(岡谷市教育委員会発行「おかや歴史の道─文化財めぐり─」より)
(長野日報2004年12月11日掲載)
(しなのき書房発行「信州の近代遺産」より)
このほか、岡谷市発行のパンフレット「近代化産業遺産群~まちかど探索~」にも紹介されている。
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