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11月2日掲載の岡谷市民新聞の連載「ふるさとのお宝再発見」で国重要文化財の片倉館について執筆し、その中で高遠丸千窯を紹介したところ、
市内に住む横山章さんが、自宅にあるといって、丸千窯の飾り皿と火入をくださいました。
丸千窯が整理される時に現地へ行っていただいてきたもののようです。
飾り皿(直径297mm 高さ42mm 重さ1.5kg) 飾り皿裏側のサイン
火入(直径128mm 高さ90mm 重さ470g) 真上から見た火入の底
飾り皿には稚児鳥居と神社、橋が描かれており、割れていますが、素焼きの風合いに素朴さが感じられます。
裏側には「丸千 橋本作」とサインが入っています。
火入は、灰吹や煙草入、煙管などとともに煙草盆に納める喫煙具の一つです。
火入であるが故に底には穴がありません。
これは淡い青緑色で、丸みのある形。一般の人が使っていた庶民的な味が感じられます。
最近は煙草盆を見ることもなく、火入という名も、今回調べて初めてわかりましたが、
私にとっては母方の祖父を思い出す品です。
村山富市元首相に似ていた祖父は無口で、よく畳の上に座って静かに煙草盆を前にして煙草を吸っていました。
煙管を手に、ニコニコ笑っていた姿が懐かしく思い出されます。
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